海外営業になるには – 転職準備編 –

海外営業になるにはどんな準備をすればいいの?

海外営業職に転職を考えている海外営業経験のない自分が、即戦略として新しい職場でバリバリ働くにはどうすればいいのだろうか?換言すると、どのような準備をしておくと良いのだろうか?今回はそんな疑問に対して役に立つ視点をご紹介したいと思います。

現役の海外営業パーソンも当然に最初は同じ未経験スタート

海外営業に対して自分で必要以上に高いハードルを無意識に設定している人も少なくありません。そんな方にまずお伝えしたいのが、今現在世界を駆け回りバリバリ海外営業をしている人も最初は当たり前ですが海外営業未経験からスタートしているわけです。なので「やってやれないことはない」です。なので、まずは気張らずに自分も努力すれば普通にできるようになるだろうと冷静に捉えることから始めましょう。

ベーシックな営業スキルはしっかり身につけておきましょう

ここでは海外営業への転職希望者を前提に進めていきます。第二新卒、いわゆる一般ボリュームゾーンの中途、幹部候補と大きくは3パターンが海外営業への転職パターンでしょう。幹部候補となると事業責任者のような位置づけのほうが多いですね。いずれにしても、どのステージであれ、普通に考えて国内で営業できない人が海外で営業しても結果はみえています。海外営業になるとマーケティング寄りの販路開拓領域もワンセットで対応させられるケースが少なくありませんが、国内であろうと海外であろうと営業担当者のコアスキルは商談力にあります。そう考えると、現在国内で自分の担当している範囲において、営業結果が芳しくない人は、まずは営業プロセスのひとつひとつをしっかり体得して、結果が伴わなかったとしても、一連プロセスは少なくとも理解している必要があります。ざっくりとステージを分けた場合に、ご自身は以下どのステージにいるでしょうか。

Stage1:

営業経験ない

Stage2:

営業経験がある(もしくは現在営業をしている)。
但し、営業の一通りのプロセスを一人で自走できていない

Stage3:

一通りの営業プロセスを理解できて自己完結はできる。
但し、結果はまだ伴っていない。

Stage4:

営業を自走でき、かつ結果も出ている。

Stage1の場合:

ここで営業経験がないStage1の場合は、いきなり海外営業職に転職するのは、他の営業経験者よりも相対的には不利なのは自明です。但し、マーケティングセクターにいた、あるいは特定の海外の現地にネットワークがある、はたまたバイヤーとして働いていたので購入側の知見がある、英語が堪能等、前職の経験や自分のスキルが刺さる(どちらかというと刺さらせる)会社の海外営業職を探すことが妥当でしょう。それでだめなら一旦は国内営業の転職先を検討し、数年学んでから海外営業職に転職するというアプローチが妥当かもしれないですね。Stage1は営業経験がない方なので、国内外問わず営業に転職する際に大事なポイントは、その商材を本当に良いと思えるかが重要です。営業として会社に所属した以上は売らなきゃいけないので、モチベーションを維持するためにもここはとても大事なポイントです。

Stage2の場合:

Stage2の方は、まずはせっかくやり始めたのだから営業プロセスが一通り自分で回せるようになるまで頑張りましょう。ここは個人的な意見ですが、必ずそこで結果を出す必要はありません。大事なのは営業プロセスを自分で回せることであり、その営業プロセスでご自身が担ぐ商材は自分が本当に良いと思える企業×商材の組み合わせで決めればいいからです。地獄なのは自分が本当に良いと思えない商材を売ることです。もし上司から「真の営業マンはどんな商材でも売れる、売らなくてはならない」と発破をかけられたらむしろ転職の合図です。何をするかよりも誰と働くかが重要といいますよね(ケースバイケースですが)。営業にとっては「何を担ぐか」も極めて重要と言えます。まずは営業プロセスを一通り覚えましょう。

Stage3の場合:

Stage3の方は、海外営業に興味があれば転職しても良いステージだと思います。もちろん結果を出してから次に進めたらいいですが、前述の商材や働く環境、人間関係によってモチベも関わってきます。Stage3はもう少し粘って結果を出すとコミットしてもよし、一通りわかったから売りたい商品を売ろう、そして海外に挑戦しようするもよしです。

Stage4の場合:

Stage4の方は、残りたければ残ればいいし、海外挑戦したければしてもいいですよね。海外営業に転職して最初は特にマーケティング寄りの販路開拓面でなれないことがあるかもしれませんが、営業の本質は国内も海外も変わらないので、海外営業でも概ね結果をだすことができるでしょう。時間の問題ですね。Stage4の方は問題が何で、どのように努力すべきかの一連が見えており、実際に行動もできる方なので問題ないでしょう。

海外営業特有の下準備もしておきましょう。

これまでは海外営業固有の話よりも、営業共通の基盤・基礎の話をしました。次は海外営業固有の観点から、少なくともこれはある程度下準備しておきましょうという類をご紹介します。

英語:

言わずもがなですが英語です。昨今、英語の勉強方法は多様化しています。以前英語の勉強方法としてまとめた記事がありますので参考にしてみてください。

英語学習でオススメの方法

また、最近では様々な英語学習サービスも増えてきていますよね。例えば本田圭佑選手ですが、英語力が劇的に向上しているグリットはおすすめです。創業者がマッキンゼー出身でロジックと可処分時間捻出で英語が話せるプログラムを開発し話題を読んでいます。無料説明会があるので一度足を運ばれると良いかとおもいます。これがガチ系のおすすめですね。もうひとつは手軽系という観点からリクルートが運営する3分のスキマ時間で学べる学習スタイルの「スタディサプリENGLISH」ですね。ビジネス英語をカバーしているので忙しいビジネスマンにとっては効率的に学ぶことができます。

尚、英語圏じゃない国で営業すると言っても、会話は英語ですることも多いです。海外営業をする以上は、もはや英語から逃げることはできないと腹をくくり英語学習にコミットしましょう。

貿易実務:

貿易実務は物流担当がやるので、海外営業担当は知らなくてもいいでしょう、と考えてはいけません。海外営業担当者はオペレーションができなくても貿易実務の知識は必須であり、知らないと営業できません。相手から「FOBだと?CIFだと?EXWだといくら?」そんな当たり前の質問にも回答できるようにきちっと勉強しておきましょう。貿易実務って危険負担等わかりんくい概念があります。そのためわかりやすく書かれた書籍は相当に重宝されます。その意味でおすすめの本として「図解 いちばんやさしく丁寧に書いた貿易実務の本」こちらはめちゃくちゃわかりやすいです「」とりあえずこれを読んでおけば貿易実務は一旦OKです。

英文契約書:

契約書なんて法務部に丸投げでいいよね、なんて考えてもいけません。現地生産して現地で販売する場合はまだ簡単ですが、輸出を伴うケースは契約条項でしっかりと商談時に取引のリスクヘッジをする必要があります。例えばInspection条項のポイント等がわからないと商談リスクは大きいですし、商談もスピード遅くなりますよね。なによりバリバリの海外営業とはいえないですよね。なので英文契約書は最終的にはリーガルチェするにしても海外営業担当者として一通りはは読み込んでおきましょう。おすすめの書籍として必ず読んでおきたいのは、日経文庫の「英文契約書の書き方」です。薄いですし読みやすいです。ガチで目を通しておきたいなら「英文ビジネス契約書大辞典」です。お値段26,400円と高いです!しかし辞書なので、とりあえず困ったときはここを引けばいいという心の拠り所になります。英文契約書関連の本は自社にあてはまる例文があるかどうかがひとつのポイントになるので、バリエーションが豊富であることが重要です。その意味でオーソドックスな内容が前者、網羅的なのが後者になります。英文契約書に弱い海外営業パーソンは非常に多いです。一方で実は英文契約書は実は条項を一通り読んでいくとそんな難しいことは言っていません。むしろ商談後のトラブルのリスクヘッジをする海外営業の頼もしい味方になります。市場価値を上げたいと思ったらこのあたりきちんと押さえておきましょう。よく英文契約書では「書面のバトル」といわれるお互い自分に都合の良い契約書を出し合う戦いがあります。そこでここは譲歩するがここは譲歩できないという駆け引きまでできるとバリバリの海外営業パーソンですよね。但し、当たり前ですが最後には必ずリーガルチェックはいれましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。海外営業になるには、営業の基本、英語、貿易実務、英文契約書はきちんと理解していることが重要です。転職する前から時間を捻出してインプットしておきましょう。そしてバリバリの海外営業パーソンになれるように頑張りましょう。尚、海外営業のやりがい及び海外営業は大変なのかという質問に関してまとめた記事がありますのでご興味のある方は読んでみてください。

海外営業に転職する際の注意点 – やりがい編 –

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