ホームページを多言語対応する費用

海外向けにホームページを制作する場合、対象地域・国の言語に対応させる必要があります。ホームページの多言語対応にかかる費用については、自社WEBサイトの海外対応担当者からよく頂く質問です。実際は前提条件や要件によって大きく異なりますが、ざっくり言うと、翻訳だけであれば数万円から数十万、システムまで含めて実装となると、数十万から数百万をイメージしておくと一つの目安になるかと考えます。

但し、前述の通り、前提条件によって大幅に異なります。実務上大事な点として、多言語化を業者に依頼する際に、業者の口車に乗らないために、知っておくべきポイントを整理しましたのでお役立てください。先ずはサイトを多言語化するために必要な(費用が発生する)要素を確認しましょう。

システム実装

よく使用されるWordPressを例に考えると、多言語化するためには、プラグイン等のシステム実装をする必要があります。多言語システムを実装すると、通常のサイトよりバックエンドが複雑になるため、無料のプラグインを使用しても工数=費用対象となります。

昨今のトレンドでもある越境ECサイト制作においても、多言語化ニーズは大きく、その場合にデファクトスタンダードとなりつつあるShopifyを用いた多言語対応をする場合、無料アプリもありますが、実用面から考えて有料アプリを導入する場合は、導入費用に加えて、月のランニングコストが増加します。

尚、スクラッチで制作する場合は、更にコストがかかります。
予算、用途、利便性、セキュリティの観点から判断する必要があります。

サイトページ数

通常のサイト制作の場合、ページ数によって請求するサイト制作会社は多いため、例えば1000文字/ページと500文字/ページ×2の多言語対応をする場合、後者は翻訳対象の文章量とは別にサイトページあたりの単価も請求対象になることがあります。

このあたりは、新規で多言語サイトを制作するか否か、あるいはページは一つで言語表示だけ動的に切り替えるか否か等によって、費用対象になるかどうか決まります。そのためサイト設計(URL構造)が多言語サイトを安価に制作する重要なポイントの一つとなります。

翻訳対象言語数

これはイメージし易いと思います。翻訳する言語が多い程、その分コストは嵩みます。
よくあるパターンとしては以下の通りです。

英語圏 (+ 英語での取引ができる企業)

日本企業の一般的なアプローチである英語のみ翻訳対象とする方法です。注意点として、英語と一口にいっても、発祥である英国、例えばマーケットの大きい米国では、英語・米語と比較されるようにスペル等も異なります。そのため、重点地域・国が明確であれば、当該エリアで使用されている英語にしましょう。

英語+フランス語

英語の次に使用されているフランス語(フランス、スイス、ベルギー、カナダ等)も含めたパターンです。特にBtoCのアパレルや雑貨ブランドがフランスも含めて海外市場開拓したい場合によく選択される組み合わせです。また、アフリカは歴史的側面からフランス語圏の国も少なくありませんので、自動車業界等、アフリカも含めて海外展開したい場合にも選択されます。

中国語(簡体字・繫体字)

シンガポール等の華僑を含む中華圏を対象にして中国語対応するケースです。尚、中国語は2つあり、簡体字は中国本土やシンガポール、繁体字は台湾、香港・マカオになりますのでご注意ください。

英+仏+中

上記を組み合わせた複数地域・国グローバル展開している企業を中心としたパターンです。
尚、英語、フランス語、中国語は、いずれもグローバルでよく使用される言語であり、相場は大きく異なりません。 

翻訳文字量

これは自明ですが、文字量が多いと料金も上がります。以下、ご参考までに、一般社団法人 日本翻訳連盟が掲載している翻訳料金の目安です。

翻訳料金(クライアント企業の翻訳発注価格)の目安 –  英日・日英翻訳の場合
(単位:英日の場合は原文の英語 1 ワードあたり、日英は和文原稿の1文字あたりの価格)

※上記は、一般的な実例の平均値を分野ごとに示した翻訳料金の目安です。
※専門性、難易度、翻訳量、納期、原文・訳文のデータフォーマットや処理の種類と程度、そして品質レベルなどによって大幅に異なります。また当然ですが、翻訳会社など受注側の価格方針などによっても差が生じます。

翻訳料金の目安 | 日本翻訳連盟加盟企業の翻訳料金 (jtf.jp)

翻訳の品質

一口に翻訳と言っても、機械翻訳と人力翻訳があります。これまではGoogle翻訳からDeepL翻訳、そして最近はChatGPT4の台頭等、かなりの精度で翻訳可能な機械翻訳が増えております。メールのやりとり等では問題ない反面、WEBサイト等では世界観やブランディングもあるのできちんと翻訳しておきたいというニーズは実に多いです。その場合には、プロによる人力翻訳が選択肢となりますが、その分コストが嵩みます。また、翻訳後にネイティブチェック(プルーフリーディング)をかける場合には、更にコストが嵩みます。尚、ネイティブチェックの相場は1単語当たり10円前後が多いです。

WEBサイトデザイン

国によって文化や商慣習が異なるようにWEBサイトのレイアウトやデザインも異なります。日本のサイトをそのまま多言語化するだけでは肝心の目的である集客に繋がることが容易ではありません。そのため多言語化する際は対象地域・国に合わせてホームページのデザインをアップデートすることが重要です。

多言語サイトはTIERにお任せ

以上となりますが、冒頭でお伝えしました通り、正確な費用を知るためには、要件を具体化した上で見積り依頼をする必要があります。要件の設計の仕方も分からないという方は、TIERにご相談下さい。要件定義の段階から伴走支援いたします。TIERでは昨今のDXを組み込んだ多言語サイト制作を低コストで承っております。ご興味ございましたらいつでもお気軽にお問い合わせください。

多言語サイト制作 | ティア (tiero.jp)

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TIERは、Global、DX、HRの3軸により 大手企業から中小企業、民間企業から行政まで、海外展開に必要なサービスをワンストップで支援しております。海外マーケティングセールスからデジタルマーケティング、多言語サイトや越境ECサイト制作等の海外向けクリエイティブ制作、グローバル人材採用支援まで幅広く対応しております。お気軽にお問い合わせください。

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