海外営業・海外展示会の前にやるべき「海外WEBマーケティングの基本」

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海外営業で見落とされがちなウェブの力

海外営業や海外展示会への出展に際しては、さまざまな準備が必要です。しかしその一方で、ウェブ施策は本来の効果に比して軽視されがちであると日々感じています。

例えば、海外展示会が終わった後に、商談した現地企業へのフォローアップはどのように行っていますか?お礼のメールと製品カタログを添付して送信し、返信を待つ。返信がなければ1ヶ月ほど経ってから再度メールを送る。そして、「反応があまり良くなかったね。どの国にニーズがあるのだろう。次はどこの国に行くべきだろうか」と悩む。そんな経験はないでしょうか?

このような進め方では、PDCAが感覚ベースでしか回っておらず、海外営業がうまくいかないまま終わる、いわば負のスパイラルに陥ってしまいます。

解決策は「ウェブサイトへの分析機能の導入」 – 昔のままのWEBサイトは注意

こうした状況を打開する一つの方法が、海外向けウェブサイトにアクセス解析機能を導入することです。しかし、ここで問題になるのは、決して少なくない企業が「昔作ったきりの会社案内的なサイト」をそのままにしており、そもそも分析機能が実装されていないという点です。

そのような状態で海外展示会に出展しても、展示会終了後にメールを送って反応を待つだけでは、コストに見合った成果が得られずに終わる可能性が高くなります。 既に海外展開をある程度進めている企業でも、こうした状態が放置されていれば、本来もっと取れていたはずのリードや商談を逃している。つまり、機会損失が発生しているのです。

アクセス分析で海外販路開拓の費用対効果を最大化

では、サイトに分析機能があればどうなるでしょうか。
展示会終了後、どの国からどのくらいのアクセスがあったかを把握できるようになります。

ここで重要なのは、「メールの返信がない=興味がない」という短絡的な判断を避けられる点です。
特にBtoBにおいては、商談成立までに時間がかかるケースが多く、たとえ展示会で製品に関心を持たれていたとしても、即座に返信されるとは限りません。

「興味はあるが、今はタイミングではない」層を可視化する

例えば、米国の展示会で多くの企業と商談したにも関わらず、反応が薄かったとします。このとき、メールの反応だけをもって「米国市場は難しい」と判断し、ドイツ市場にリソースを移すのは拙速な意思決定です。それでは、せっかく芽が出ようとしていた米国市場の可能性を自ら閉ざしてしまうことになります。

しかし、ウェブサイトのアクセス解析によって「米国からのアクセスが継続的にある」とわかれば、メールの返信がなくても、関心は一定あると判断できます。このようにして、分析データに基づくリソース配分判断が可能になるのです。

アクセス解析で浮かび上がる「隠れた有望国」

また、海外展示会は国際色の強いイベントが多いため、展示会自体はシンガポールで開催されたとしても、周辺国や他地域のバイヤーが来場します。例えば、シンガポールでの展示会に出展後、アクセス分析を見た結果、シンガポールからのアクセスはあるとして、インドネシアからのアクセスが多かったとしましょう。その結果、インドネシア市場における企業の関心の高さが読み取れ、次の戦略対象国として有望な候補となるのです。

このように、「根拠のない感覚」で米国市場を見切ってドイツ市場へとシフトしたケースと比べて、信頼性のあるデータに基づいた戦略立案ができるのがアクセス解析の強みです。

今すぐできる第一歩:GA4の導入と分析オペレーション構築

まずは、自社ウェブサイトにアクセス解析機能を導入することから始めましょう。
代表的な無料ツールとして「Googleアナリティクス(GA4)」があります。設定もそれほど難しくありません。

「見えないニーズ」を可視化することが、海外営業の成功確率を高める第一歩となります。
ウェブの力を最大限に活用し、海外販路開拓を“なんとなくの感覚”から「データドリブン」へとシフトしていきましょう。

海外マーケティングはティアまで

海外営業の成果を最大化するには、データに基づいた海外販路開拓戦略が不可欠です。ティアでは、展示会前後のウェブ施策設計からアクセス解析の導入、改善施策の立案まで、実行支援型の海外マーケティングサポートを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。

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【ティア】"マーケティング×海外展開×人材紹介"の3軸により、クライアントの事業成長にコミットするサービスを提供。オン/オフライン両輪でのブランディングから海外展開、人材紹介までワンストップで対応し、売上拡大とコスト削減を実現します。大手上場企業から中堅/中小企業、スタートアップ、行政から金融機関、海外の現地企業/行政まで延べ500社以上の支援・取引実績があります。
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