海外のマーケティングや営業に使える「LinkedIn」を活用した集客について解説します。海外の見込み客にリーチする上で有効な手法です。ご参考になれば幸いです。
なぜ海外マーケティング・海外営業でLinkediIn?
日本国内においてSNSを活用した集客といえば、B2CならinstagramやFacebook、Twittter、最近ではYouTubeやTiktok等の名前がよく挙がります。それに比べて、LinkedInの知名度は日本では高いとは言えません。日本でLinkedInが使われるのは、主にリクルーティングを目的としたものではないでしょうか。
それではなぜ海外マーケティングや海外営業においてLinkedInがツールとして機能するのか?以下主な理由です。
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#1 ビジネスに特化
先述の通り、LinkedInの大きな特色としてビジネスに特化している点が挙げられます。それは下記のLinkedInのビジョンやミッションにも明確に表現されています。
ビジョン
世界で働くすべての人のために、経済的なチャンスを作り出す。ミッション
世界の人々をつなげることで個人と組織の生産性を高め、さらなる成功に結びつける。引用元:LinkedIn website
目的次第ですが、単純にアクティブユーザー数が多いからという理由でSNSを絞り込むと、一定のマーケティングコストをかけた結果、思いのほか費用対効果に乏しく、蓋を開けてみると当初狙っていたビジネスパーソンのセグメントとは大幅にずれていた、という結果になりかねません。
その点、LinkedInはインフラ自体がビジネスに特化しています。ユーザーもビジネス用途ですから、他のSNSと比較しても、ビジネス関連のレスポンスが相対的に良いことは否定できないでしょう。
もちろん、これらを理解した競合もいることは認識しておきましょう。
#2 世界200カ国以上、約7億人のビジネスパーソンが利用している
LinkedInがビジネスに特化していても、アクティブユーザーが少なければプラットフォームとしての魅力は限定的です。
海外マーケティングや海外営業にしてもコンバージョン100%はあり得ません。ターゲットの母数(アクティブユーザー数)が多いことは極めて重要です。
その点では、LinkedInは世界200カ国以上、約7.6億人のビジネスパーソンが利用しています。ターゲットにリーチできる可能性は十分に高いといえます。
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#3 LinkedInユーザーの5人に4人が意思決定に関与
次に、国内外問わず、マーケティングや営業において、いかに意思決定者にリーチできるかが商談を円滑に進める上でも成約を取る上でも重要です。
LinkedInユーザーのうち5人に4人が意思決定に関与しているため、リーチする上ではとても魅力的であり、LinkedInのSNSプラットフォームにおける強力な優位性があるといえます。
LinkedIn活用のステップと推奨アプローチ
さて、海外の顧客を相手にする企業であれば、LinkedInのプラットフォームとしての魅力は伝わったかと思います。
ここからは具体的にLinkedInの活用方法を明していきます。
準備 – アカウント登録・ページ作成
まず最初に個人のアカウントを登録します。
次に自社またはブランドページを作成します。これはFacebookの個人アカウントと、ファンページと同じ構造だと考えれば分かり易いと思います。
なお、アカウント立ち上げについてはこちらの記事で纏めて説明をしています。少し古いですが根本的には変わらないと思いますので適宜ご参考ください。
コンテンツマーケティング
個人及び自社/ブランドページの作成が完了しましたら、自社の製品やサービスのPRに終始するのではなく、想定ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することを意識して発信していきましょう。
これは通常のコンテンツマーケティングと同じ考え方です。つまり、コンテンツマーケティングを、LinkedInというプラットフォームにおいても行うというイメージです。
ビジネス色の濃いコンテンツはOK
なお、LinkedInはビジネスに特化しているので、他のSNSでは少々配信に悩むようなビジネス色の濃いコンテンツを出すことに問題はありません。
ただ、ビジネス色の濃いコンテンツ=自社製品やサービスの紹介ではないことに注意しましょう。安直に繋げてしまうと「ユーザーにとって価値のあるコンテンツ」にはならず、成果を期待できない点は自明といえます。
コンテンツマーケティングは時間を要する
コンテンツマーケティングは成果が出るまでに時間がかかります。
ビルゲイツの名言「人は一日にできることを過大評価し、一年で出来ることを過小評価する」を思い出し、種を撒くという考え方がピッタリです。早い段階でコツコツと取り組み、じわじわと認知度を高めるという発想で気長に構えましょう。
事例は実際の現地競合を参考に
最後に、ページの見せ方や記述内容、発信の仕方については最大公約数的な抽象度の高い事例よりも、実際に海外の同業他社をウェブ検索して調査した方が有益です。この現地調査を怠らない点にも留意しましょう。
なお、ハッシュタグはLinkedInにおいても重要であるため忘れずにつけるようにしましょう。
広告の運用
LinkedInも広告の運用ができるため、予算のある企業は最初から広告の運用もアリです。蛇口の水をひねるように見込み客を流入させて、見込み客の挙動を仮説検証するのも手です。
リンク先のコンテンツも要精査・改善
注意点として、自社/ブランドページや自社の海外向けウェブサイトにリンクを飛ばす際は、リンク先のコンテンツがコンバージョン視点で問題ないかをきちんと精査しましょう。
リンク先のコンテンツが、コンバージョンなど相手に特定の行動喚起を促す視点でコンテンツを捉えた場合に品質が低いと要注意です。
なぜなら、バスタブの栓が抜けた状態で水がじゃぶじゃぶ流れているのと同じだからです。マーケティングコストの観点からも用意周到に進めましょう。
広告は必ずしも1st choiceではない
LinkedInの運用でも、認知度を高める点で広告は重要ですが、予算の都合がつかない場合もあると思います。
そういう時は、この後に説明する個別のアプローチを優先しましょう。その間にコンテンツマーケティングを進めて、しばらくしてから広告予算を考えます。
ユーザーとの直接的な接点構築やフィードバックを得たあとで広告を運用するというのも、ひとつの選択肢と言えます。
広告については今回優先順位は劣後するので、また次回以降の記事でまとめたいと思います。
ターゲットに個別メール送信
特定の企業の、特定の部署や役職の人間に、個別のアプローチできること。私たちの経験でもここがLinkedIn最大のメリットだと考えます。
LinkedInではビジネスプロフィールを詳細に入力できます。ユーザーもヘッドハンティングされる際の検討材料になることは概ね理解しているため、それなりの粒度で記載する人が多いのが実情です。
そのため、販路開拓の視点に立つと、有益な情報に充ちています。プロフィールの情報を基にスクリーニングをかけて、より効果的なメールを個別に送れます。有効な販路開拓の手法の一つと言えるでしょう。
なお、個人のアカウントでのアプローチが前提です。
無料でメール送付できるのは繋がっている人だけ
注意点として、直接繋がっていない相手にメールをするには有料メンバーになる必要があります。
お金をかけたくない場合は、個別に繋がり申請をして承認してもらう必要があります。
繋がる際にメッセージを付与できるので、いきなり売り込まずに丁寧なメールも添えて送りましょう。相手にあなたと繋がる価値を感じてもらえるような言葉を添えることを忘れず行いましょう。
定型文を送ったと思われてはレスポンスも薄くなります。最低限相手の企業についてはしっかりとリサーチした上で、こちらからの提案の文脈においてきちんと言及するとベターといえます。
検索フィルターをフル活用
つながりには1次、2次、3次とあります。2次であればあなたと見込み客の間に共通の知り合いがいることを指します。
このつながりを有効活用しましょう。
つながりの「2次」がポイントです。2次であれば、ターゲットと自分との間に共通の人がいることを意味をするので、その時点で他社よりもかなり優位であり、接点を持つ可能性が上がります。
その共通の方に事情を説明して、繋げてもらうという選択肢が増えることになります。
ただ、ここでも注意が必要です。
繋げてもらうのであれば、その間にいる2次の方の信用にもつながります。その人とターゲットの方との間で信頼を損ねたり、失礼に当たるような依頼は当然ながらすべきではないですし、受け付けてもらえないことは自明です。
3者良しに繋がる視点を持ち言語化しましょう。
見込み客を起点に更にターゲットを広げる
誰かしらのページにたどりつくと、「他の人はこちらも閲覧されています」という記載が右下あたりに出てきます。
つまり、あなたが検索した相手をみた人はこれらの人もみていますよという意味ですので、当該見込客と何かしら関連性があります。
芋づる式に見込客をリスト化できる可能性もあるため、表示された別の人のプロフィールも目を通すようにしましょう。
有料でもリーズナブル
とはいえ、金額は年間契約で4990円/月からとマーケティングコストの視点で考えると十分リーズナブルな価格と言えます。
無料で30日試すこともできるため、一度試してみてみるとよいでしょう。プレミアムプラン -ビジネスプロフェッショナルプランでInMail™メッセージ を15通分送ることができます。
なお、広告でオーディエンスのターゲティングを行い大規模に送る場合は、別途広告の運用が必要になります。
まずはプレミアムプラン -ビジネスプロフェッショナルプランでInMail™メッセージ を15通分を試して、商材や自社戦略と相性がいいかを確かめてみることが良いかと思います。
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