米国製造業マーケティングの多用手法を知る

外市場を開拓したいなら、海外の営業で結果を残したいのなら、特に日系企業が直接的にコンペティターになりやすい欧米企業の販路開拓力を把握することが大切です。今回はマーケティング先進国である米国の製造業のマーケティング担当者の実情に関してご紹介いたします。彼らの実力値を把握し、自分たちが果たしてこのままで十分なのか、あるいは全く追いつけておらず販売力で圧倒的な差が開いてしまっており改善急務なのかを見極めて、自社の施策へと結び付けていきましょう。

米国メーカーで多用される手法がEメールマーケティングという事実

さて、昨今の米国メーカーのマーケティング担当者が多用するマーケティング手法として2015年度に最も多用された手法がメールマーケティングという米国現地での調査結果があります。この結果をどのように思いますでしょうか。Eメールマーケティングと聞いて、「そんなの誰だってやってるよ」と思っていませんか。そう考えることは大きな誤解をしている可能性が大です。ここで大事な視点として、何のためにそのEメールを、どのようなコンテンツで、どのように送っているのかを知ることです。

経験からも国内メーカーさんが想起するEメールとは潜在・既存顧客とのやり取り、もしくは昔のまぐまぐのようなメールを配信しているんだろうと思われるケースが多いです。大事なので少し深堀していきましょう。

一方的な商品説明のメールは皆無。顧客に寄り添ったアプローチを徹底

第一に、ここでのEメールとはメールの「マーケティング」であり、単なるコレポン業務やワンウェイな商品説明の営業メールではありません。では彼らのメールの中に何が記載されているのかといえば、顧客の購買プロセスを理解した上で、それぞれのフェーズに応じて必要としている情報を提供しているのです。

見込み客が抱える問題点の優先順位が正しくついていない場合には、特定の商品説明をしても、完全にニーズを外していることを理解しているため、そのような場合には商品はいったんおいておいて、相手の課題の整理に役立つような情報を提供してあげるわけです。もちろん戦略的なアプローチであるため、最終的に自社の製品が必要となるストーリーを逆算して提案や提供コンテンツの出口は作っていきます。単なる営業メールだと認識していたらはるかに次元の異なることを相手がしているということを正しく理解しないと全然成約に至らないぞと答えが見えないままリソースだけが消費され続けてしまいます。

文字とリンクだけの不毛さ、ビジュアライズの重要性を理解した手段

次にどのようなメールで送っているのかを知る必要があります。コンテンツを配信してニーズを徐々に喚起していき確信を持たせ購買に繋げるべくメールを配信するアプローチと考えるとメルマガが想起されやすいと思います。メルマガの使い方としてあてはまるのですが、実際に昔のまぐまぐのようなメルマガで行っていると考えるとそれも相手を過小評価しています。日本でも当てはまりますが先進的な企業はメルマガ事態もいわゆる文字だらけの味気のないテキストベースのメールを送信しているのではありません。

平たく言うと、彼らは購読者がメールを開くとまるでウェブサイトをみているようなビジュアライズされたメールを送っているのです。このようなメールをウェブサイトで製作する際のコーディングでHTMLとCSSで構造と装飾をすることから由来してHTMLメールと呼ばれています。朗報としてはこの先進的なサービスを無料で使用することできるサービスがあります。世界的に有名なものがMailchimpです。国産で有名なところではbenchmarkというサービスがあります。興味がある方はぜひ試してみると良いと思います。

「顧客にわかり易く伝えて、育てる」視点が違いであり、大きな差となる

簡単にまとめると、米国のメーカーのマーケティング担当者はEmailマーケティングを多用している。目的は顧客のニーズを顕在化させ、購買に繋がるように顧客を育成することです。そのためにコンテンツは購買サイクルの各ステップに応じた顧客そのフェーズで求めるコンテンツを適宜配信しているのです。そして、手段としてビジュアルに訴えることができるHTMLメールを用いてるということです。

さて、いかがでしたでしょうか。会社の優先順位に照らし合わせて、必要時は施策に落とし込み海外市場で負けないアプローチを取り入れ行きましょう。

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