WordPress(ワードプレス)のメリット・デメリット

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WordPressの使い方を初心者の方でも分かりやすい理解できるように解説及びチュートリアルします。尚、最新エディターGutentagは初心者の方にとって直感的に操作できると思いきや、決してそうではないので、従来型のエディターを使用して解説していきます。

目次

WordPressとは?

先ず、改めて簡単にWordPressの概要を押さえておきましょう。WordPressも基本的にプログラミングが不要と謳われておりますが、学習コスト(時間と労力)はもちろんかかるため、きちんと仕組みやポイント、メリット、デメリットを把握しておきましょう。

WordPressとはCMSの一種

WordPressを理解する上で、まず最初に理解すべきことは、WordPressはCMSであるということです。
CMSとは、Content Management Systemの略であり、「コンテンツ管理システム」を意味します。平たく言うと、ウェブサイトを製作する上で必要なディレクトリやファイル構造・設計、アップロード、コーディング等の技術的な知識が不要で、コンテンツ(文章と画像等)さえあれば簡単に発信できるというシステムになります。そのため、よくWordPressは「プログラミングが不要だから誰でも簡単にサイトが作れる」と言われる所以です。

CMSにおけるWordPressの世界シェアは驚異の6割を超える

ちなみにCMSはWordPress以外にも沢山あり、日本で有名なところでは、JindoやWixなんかは耳にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。日本だとWordPress、Jindo、Wixが書籍や広告等で有名ですが、実は海外全体でみると、CMSにおけるWordPressのシェアは6割を超えています。そして、次にwixですが海外では2%にも満たず、Jindoは更にそれ以下になります。

ちなみにCMSに限らず、全世界のウェブサイトのうちWordPressで製作されているサイトは2019年時点で34%というデータがあります。数年前に調べたときは25%でしたので、数年まで4つのサイトのうち、1はWordPressで制作されており、現在は3つのサイトのうち1はWordPressという圧倒的なシェアを誇っていることが分かります。

WordPressはオープンソースであり誰でも無料で利用できる

WordPressはまたオープンソースでもあります。オープンソースとは、簡単に言うと、自由に使えるモノ(コードのパッケージ)だと考えてください。WordPressはAutomaticという会社が管理運用していますが、オープンソースがゆえに世界中の優秀なエンジニアが有志で常に改善を繰り返しており、日々機能やユーザービリティの改善、セキュリティ対策、バグの修正等が行われています。

よく「WordPressは無料で利用できる」といわれてるのは、オープンソースがゆえに誰でも無料で使用できるからです。ここで注意が必要な点は、無料で利用できるのはCMSのWordPressであって、サーバー代金や独自ドメイン代金は別途個別に契約する必要があり、料金が発生しますのでご注意ください。

WordPressは拡張性が極めて高い

今までみてきたようにWordPressには、プログラミングが不要でかつ無料で利用できるというとてつもないメリットがあるのですが、WordPressの価値はオープンソースがゆえにその拡張性の高さと言うこともできます。具体的には、プラグインという名称で呼ばれていますが、何もない最低限のブログだけの構成のサイトから、色々な機能をワンクリックで付加することができるのがプラグインです。

そのため、デフォルトの何もない状態のサイトから実に様々な機能が付加されて、製作者ごとに、また目的ごとに応じた多様なサイトが簡単に機能実装できるわけです。勿論、気をつけるべき点もあり、プラグイン自体もプログラミングは不要ですが、実装したプラグインがうまく機能しない場合もあります。

また、セキュリティ面でも大丈夫か否かのリスクもあります。但し、リスクも限りなくゼロに近くできるリスク回避の方法もありますので、基本はあまり構える必要はありません。世の中の3つに1のサイトはWordPressで作られており、基本プラグインは沢山使われているので、自分だけ不安になるのはもったいないですよね。

WordPressのメリット

それではざっとWordPressの概要を理解したところで、次はWordPressのメリットを押さえましょう。ここでは、先述の「プログラミングが不要であること」、「無料であること」、「拡張性が高いこと」以外の視点で説明します。

1. 制作視点:様々な用途に合致した、かつ見栄えの良いサイトを簡単に制作

テーマと呼ばれるテンプレートがWordPressのエコシステムには無料から有料まで実に大量にあります。通常のブログサイトはもちろん、コーポレートサイト向け、メディアサイト向け、SNSサイト向け、会員制サイト向け、最近でいうところAir B&Bみたいなサイトのテーマもあります。それらを使えば基本的にプログラミングが不要でサイトを制作することができ、これがビギナーにとっては大いなる活用メリットです。※簡単にというのは自分でコーディングなりファイルアップロードをするような静的なサイトを作るケースと比較した場合です。

2. 管理視点: コンテンツの管理・運用が楽

管理面においてもコンテンツの投稿・修正、写真や動画のアップロード、挿入・編集等の管理は容易です。管理画面は基本的にプログラミングなしで操作することできます。

3. カスタマイズ視点:ビギナーはプラグインで、中級者はコーディングで柔軟に制作

カスタイマイズの定義にもより、また拡張性の視点に近いですが、WordPressはカスタイマイズの面においても優れています。特にビギナーにとっては、プラグインで良いものを見つけることができれば、コーディングなしでどんどんカスタイマイズすることができます。中級者以上もHTMLやCSSでのマークアップやJavaScriptやPHPを使ってガシガシカスタイマイズできます。

4. SEO対策視点:技術的な操作なしに、内部SEOに対応できる

こちらは古いデータ(2009)にはなりますが、GoogleもWordPressがSEO面で良い選択肢であると米国で行われたコンフェレンスで発表されています。

英語ですが、この時のパワポのスライドは以下からGoogle Driveからダウンロードできます。
スライドの11ページからWordPressがSEO面から秀逸である説明しています。

https://docs.google.com/presentation/d/1a89VjfBaByZQi_-p7AEakZcXKS6-Ng44SGQyFXM6r_4/edit#slide=id.i45

タグをコーディングしなくてもエディターの操作方法さえきちんと理解すれば、勝手にタグが挿入されるというメリットがあります(全部ではありません)。それにSEOに特化したプラグインもあり、それらを活用することで、技術的なコーディングなしに対応できます。但し、もちろん学習コストはかかります。

5. カスタマイズ視点:ECサイトも簡単に制作できる

こちらも拡張性の一種にはなりますが、EC機能のプラグインを活用すればECサイトが簡単に構築できます。WordPressをECサイト化する代表的なプラグインはWoocommerceと言います。これに関してもまたどこかで取り上げたいと思います。

6. 学習視点:ググれば多くの関連情報・解決策がすぐわかる

サイト制作中に分からないことが生じても、解決が早いということです。理由は国内でもWordPressをベースにサイトを制作している人が多いためです。当然ながらユーザーが多ければ多いほどネットワークの経済が働きますよね。

WordPressのデメリット

さて、それではデメリットはどうでしょうか。具体的に見ていきましょう。

1. 制作視点:ノンプログラマーの場合は、テーマやプラグインのキャパが制約の上限になる

WordPressの大きなメリットのひとつとして、限りなくプログラミングを不要にしていることが挙げられますが、それを支えているのはテーマとプラグインです。そのため、テーマとプラグインで提供できないことは、ノンプログラマーのWordPressユーザーにとっては実現できません。、求めているサイト設計イメージがテーマとプラグインで再現できない場合にはマークアップ言語やPHP言語でコーディングする必要が生じます。しかしながら、ほぼ断言できますが、相当に凝ったことや追求をしない限り、ほとんどは何かしらのテーマとプラグインで対応できます。

2. 学習視点:WordPress固有の知識をインプットする必要がある(学習期間の発生)

これはデメリットというかはさておき、WordPress自体の操作方法を学ぶ必要が当然にあります。通常の情報発信程度のサイトであれば学習方法を間違えなければそれほど苦労はしないでしょう。但し、後述するセキュリティ対策はきちんと行う必要があり、またこの世に存在するサイトである限り、ハッカーは隙あらば攻撃してきます。WordPressは、世界で最も使用されているCMSである以上、ハッカーも目を光らせています。このあたりの知識のインプットはきちんと行う必要があります。但し、実情としてセキュリティ対策のプラグインを一通りいれてそれで対応しているサイトが殆どと言っても過言ではないでしょう。

3. 管理視点:サーバー、ドメインの取得・管理

WordPressはあくまでCMSであるため、ネット上でサイトを公開するには、サーバーとドメインが必要になります。それらは自分で取得する必要があります。尚、サーバーは基本レンタルサーバーを使うケースが多いです。テック系スタートアップや大手等、スケールを狙うようなウェブサービスを開発したいなら、AWS等のクラウドサービスもありですが、基本はレンタルサーバーで十分といえます。金額も契約期間によりますが、1000円から1500円/月のサーバー代が殆どです。ドメインは.comなら500円位で年間契約できます。.jpだと3000から5000円近くなりますね。尚、契約するレンタルサーバーがセットとしてドメイン取得サポートをもしていますので、まとめて基本は取得できます。

4. 管理視点:WordPressのセキュリティアップデート対応

先述の通り、セキュリティは重要であり、WordPress本体も常にセキュリティ対策のためにアップデートしています。本体がアップデートとするとそれに紐着くテーマやプラグインもアップデートされます。そのため、毎回それらの更新作業をする必要があり、WordPress本体が少なくとも月に1回以上はマイナーなアップデートは発生しますので、実装しているプラグインが多ければ多いほど、連動してアップデートされたプラグインも更新する必要があります。尚、更新自体はボタン一つで更新することも可能ですが、恐ろしいのは、更新したらバグが発生してサイトが正しく表示されなかったり、パッと見は何の問題もないが、特定のプラグインが機能していなかったりということも起こりますので、そのあたりの検証作業等に工数がかかります。また、万が一のためにデータをバックアップはしておきたいですよね、そのための作業が発生するため、ここはデメリットとといえます。

5. ユーザビリティ視点:何もしないとアクセススピードが相対的に低下

ここでのユーザビリティは、サイトを訪れるビジターを指しますが、昔ながらの静的なサイト(HTMLとCSSで作られたサイト)と比べて、WordPressはPHPというプログラミング言語で作られているため、サイトにアクセスしてすぐにコーディング内容が表示される静的サイトと異なり、PHPが動いて必要な情報を引っ張ってきては生成するといった動きをします。つまりプログラムされているので、その分の時間が必然とかかってしまいます。但し、これもキャッシュやCDNを使えば解決できるます。何の対策も講じないとアクセススピードは低下してしまうので気をつける必要があります。

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